職場のパワハラが原因で転職をする保育士が増えています。ここでは保育士が受けるパワハラの実態と、保育士が受けたパワハラの実例、そして3つの対処法について解説します。パワハラでお悩みの保育士さんは是非、参考にしてみてください。
1.保育士が遭遇するパワハラの実態とは
保育士の転職理由で多いのが職場の人間関係ですが、そのなかでも上司や先輩からのパワーハラスメントで退職に追い込まれたという人が増えています。
経営者が退社を迫るような発言を繰り返す
経営者にとって保育所の運営は苦労が多いものですが、そのなかでも負担が大きいのが保育士に支払う人件費です。経営側は人件費を少しでも抑えたいという気持ちが強いため、ある程度の年齢になると、まだ寿退社しないの?そのままだと行き遅れちゃうのでは?など、暗に退社を迫るような発言を繰り返して保育所にいづらくさせる経営者もいます。
園長が保育観や固定概念を部下に押し付ける
賃金とは関係なく、自分の保育観や固定概念を部下に押し付ける園長やリーダーも多く、頭ごなしに保育士が行っている保育を否定したり、ほかの職員や保護者がいる前でも平気で怒鳴りつけたりといったパワハラもあります。
パワハラで転職する保育士は多い
保育士はほとんどが低賃金で長時間働いていますから、賃金や職場待遇に不満を抱いている人も多く、このような状況で上司からパワハラを受けると、さっさと転職をする人も少なくありません。パワハラは教育的指導という美名のもとに行われることが多いのですが、上司にとってそう感じられても、その実態はイジメです。
ポイント
一方的に注意やイヤミばかりいう人は、相手の人格を尊重する気持ちがなく、上司という立場を利用したイヤガラセです。自分より経験のある人や年上の人に注意をされると、自分が悪いんだと思ってしまいがちですが、自分一人で悩まずに同僚や先輩、学校時代の友人などに相談することをおすすめします。
2.事例1:保育士が園長から受けるパワハラ
保育所の運営のトップで、さまざまな決定権を持つのが園長です。園長先生が保育士に理解のある人なら問題はないのですが、なかには保育士にパワハラを行って退職へと追い込んでしまう人もいます。
園長のパワハラは、意識的に退職させようと目的をもって行われることもあれば、自分では自覚がないままに保育士に感情をぶつけ、結果的にひどいパワハラを行っていることもあります。
罰として保育士に雑用ばかり押し付ける
気に入らない保育士のささいなミスを見逃さず、それをとがめて罰として保育の仕事をさせずに掃除や片付け、教材づくりなどの雑用ばかり押し付けるといった事例です。園長に抗議をしても、ミスをしたあなたが悪い、私の職務権限でそう決めましたと聞く耳を持たず、保育士を精神的に追い詰めてしまいました。
思い込みで保育士を無理やり従わせる
今時の保育士は目上への礼儀を知らない、私たちが若いころは残業や休日出勤が当たり前だったのに最近の保育士はすぐに文句を言うなど、根拠のない思い込みで保育士を無理やり従わせようとする園長もいます。
突然の賃金カットやボーナスカット
なかには突然の賃金カットやボーナスカットといった、悪質なパワハラもあります。
園長のパワハラでノイローゼになる保育士もいる
園長は職場ではトップの権限者ですから、保育士は園長からのパワハラをとても深刻に受け止めます。保育士のなかには精神的に追いつめられてノイローゼになる人もいます。
ポイント
いくら職場のトップであっても、理不尽なパワハラは許せることではありません。パワハラで悩んでいる人は、信頼できる第三者に相談することをおすすめします。また、思い切って転職をしてパワハラ園長と、きっぱりと縁を切ることも考えてみましょう。
3.事例2:保育士が主任から受けたパワハラ
後輩保育士を指導する役割を担うのが、主任保育士です。平の保育士にとっては直属の上司という形になり、指導と称したパワハラが行われることがあるので注意したいものです。
保育士を成長させるための指導なら、いくらしかられても納得がいきますが、その場の状況をよく確認もせず一方的に叱責されるなど、保育士の立場を無視した指導は、言葉の暴力ですしパワーハラスメントとなることが多くなります。
保護者からのクレーム電話に叱責する
保護者からのクレームの電話がかかってきたからといって、それだけで一方的に叱る主任がいますが、本来なら担当の保育士から状況を聞き取るなどして客観的に判断してから、指導を行うべきです。
子どもの前で保育士を叱る
主任がたまたま通りがかったときに子ども同士がケンカをしていたのを見て、その場で保育士をどなりつける主任もまいす。子どもの前で保育士を叱るのは、子どもたちが動揺するので禁物です。にもかかわらず見た目の状況だけで、反射的に怒ってしまう主任もいるのです。
後輩保育士をストレスのはけ口にする
主任から指導が、実はパワハラだったという事例が増えています。これは主任自身が仕事で大きなストレスを受けており、ストレスのはけ口として後輩保育士に八つ当たりしてしまうといった事情もあります。
主任保育士のパワハラはイジメ問題になる
自分に自信がない主任ほど、部下の弱点ばかりに目が行きがちという特徴もあります。しかしパワハラをされる保育士にとって、このようなイジメは深刻な問題です。
ポイント
あなたの保育はなっていない、そんなのは保育とはいえないなど、理不尽な指導は我慢せずに、誰かに相談しましょう。一人で悩みを抱えこむと、メンタルヘルスに支障をきたすことがあります。
4.保育士が職場でパワハラを受けた時の対処法
園長や主任など、自分より高い地位の人がその立場を利用して、いじめを行うのがパワーハラスメントです。保育士はパワーハラスメントを受けやすい仕事の一つで、パワハラにあっているのに一人で耐えながら仕事をしている人も大勢います。
しかしパワハラは我慢しているだけでは、何も解決しません。理不尽なパワハラの被害を最小限にとどめるためにも、何らかの対処を行うことが大切です。
相手より上の立場の上司に相談する
対処法はいくつかあります。まず相手より上の立場の上司に相談して、パワハラを辞めさせてもらうことです。これは園長先生などのトップが信頼できる人であれば有効な方法です。
状況によっては注意が必要である
トップの園長先生からパワハラされている、パワハラを受けている主任と園長先生が仲が良いなどといった職場では、この方法は使えません。
総合労働相談コーナーなどに相談する
第2の方法は、労働局や労働基準監督署の総合労働相談コーナーなどに相談する方法です。厚生労働省は職場でのパワハラを防ぐために、さまざまな広報活動を行っています。パワハラに関す情報を発信するホームページ「あかるい職場応援団」に、相談機関の連絡先などが公開されているので、そこに相談してみましょう。
事前に証拠を残しておく
相談をする前に、日付とパワハラを受けた内容をノートに記録しておく、ボイスレコーダーに録音しておくなど、パワハラ被害にあっていることを証明する証拠を残しておくと、相談がスムーズに進みます。
潔く転職する
第3の解決法は、パワハラを行う上司がいるような理不尽な職場をさっさと辞めて、転職することです。
信頼できる人に話してみる
どの方法を選ぶにせよ、まずは信頼できる友人など、第三者に相談したり、愚痴をこぼしたりしましょう。誰かに話すだけでも、気持ちが軽くなります。
まとめ
園長や先輩保育士からのパワハラが原因で転職する保育士が増えています。パワハラに悩んでいる方は、解決のための対策をする必要があります。ここでは相手よりも上の立場の上司に相談する方法と総合労働相談コーナーに相談する方法と転職する方法をご紹介しました。まずは信頼できる人に相談してみることをお勧めします。
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